フランス語で『大統領の料理人 Les saveurs du palais』を学ぶ その3

アンスティチュでの『Les saveurs du palais』、自分用におさらい。

序章は⇒こちら
一回目は⇒こちら
二回目は⇒こちら

2680/13029″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

日本公開も決まっていて、邦題は『大統領の料理人』。
モデルとなったダニエル・デルプシュさん、現在来日中。

あ。そうなるとあれですね、カトリーヌ・フロは好演してますが、実際のダニエルさんより遥かに若いのでは…

さ、おさらい、おさらい。

大統領のために作るデジュネ、レシピは

Nous allons commencer par une brouillade de cèpes au cerfeuil, suivie d’un chou farci au saumon.

oeufs brouillésはスクランブルエッグなので、「brouillade de cèpes」はセップ茸の卵料理、
「cerfeuil」はチャービル(セルフィーユ)、ハーブの一種。
「chou farci」はご存知「シューファルシ」、通常は肉ですが、オルタンスはサーモンで。

J’aime bien quand les chose viennent de quelque part.

という台詞もあり、オルタンスは材料の産地をちゃんと特定します。

・Vous allez pouvoir passer le court-bouillon au chinois.
・Une étamine, une pièce de tissu très fin, pour chemiser ma passoire.

と、料理用具の言葉もチラホラ出てきます。
「chinois」は中国、ではなくシノワ(裏ごし器)。
中国人のかぶる帽子に似ているからシノワなんですって。
「étamine」は「漉し布」。「passoire」は「水切り」。

étamineがキッチンになかったので、アシスタントのニコラ君は意地悪シェフたちのいるキッチンに借りに行きます。
だけど「ここはBHVじゃないぜ?」とからかわれます。。。。

シューファルシを作るために、と言うと
ça va faire pisser le président!
と言われ、さらにはオルタンスのことを「Coche Dury」(大統領の愛人)呼ばわり。

仕方なく自分の部屋にétamineを取りに帰るオルタンス。
電話でニコラに指示をします。

Une fois que vous avez incorporé la farine, vous versez un peu de lait chaud pour détendre la préparation et vous reversez tout ça dans le reste du lait, d’accord?
Ensuite vous mettez à feu doux et puis vous portez à ébullition en fouettant constamment, hein, pendant 5 minutes. D’accord?
Surtout, quand vous ajoutez les blancs battus en neige, veillez à ce que la crème soit bien chaude, pour qu’elle les cuise un petit peu, voyez.

…早口&料理用語で、へこたれそうになります…
・incorporer = mettre dedans
・détendre la préparation =下ごしらえ
・ébullition =沸騰
・les blancs battus en neige =泡立てた

étamineを持って再びキッチンで料理をし始めるオルタンス。
彼女は独り言のように逐一手順を口にします。。。
宮廷で働くムッシュ・Luchetも常にキッチンにいて、彼女の様子を見ていると

Il va falloir vous y faire, hein!
(慣れてね!)
と。

Luchet氏は「Loin de moi,,,」
そんな、(独り言が奇妙な行為だなんて)ちっとも思ってないっす
と弁解。「Loin de moi」、直訳すると「私から遠く」とかですけど、端的でいいですね、この表現。

大統領はこの料理をたいそう美味しそうに召し上がったのだとか。

ある朝、キッチンへ向かうための入り口が閉まっていたので、正面入り口から入り、パレの中を彷徨うオルタンス。
そこで偶然、初めて大統領と対面します。
その場は「こんどゆっくりお話ししましょう」と社交辞令的な感じで終わるのですが…

2680/13110″ target=”_blank” rel=”noopener noreferrer”>

別の日、大統領直々にオルタンスとお話したい、と申し出がありました。
が、それは出発の10分前。
ル・ブルジェ空港への手配で、周囲はてんやわんやです。
ブルジェは一般用の旅客機の発着はなく、プライベート機の発着や航空ショーの会場として使われてる空港。

とりあえず今回はここまでー。

(なんか日本公開が決まってるとあんまりネタバレ的なことは書けないな…うう)